受験勉強をやっていると、嫌が応にも古典に接する事になる。 最初は古典とか大嫌いな俺だったけれど、最近は結構好きです。
なぜなら、おもしろいから。
夫への悪口、愚痴を書きまくる、 「蜻蛉日記」 清少納言を完全否定の、 「紫式部日記」 超プレイボーイの一代記、 「源氏物語」
など、俺が受験勉強中に教材として読んだだけで、おもしろい作品が目白押しです。 特に源氏物語の、
十歳の紫の上を
十八歳の光源氏が、
のぞきの末に見初めてしまう所とかな。
しかも、紫の上を見初めた理由が、
自分の母親に似ていたからだしね。
・・w しかし、それを吹き飛ばす位のインパクトをもった作品が存在します。その名は、
「とりかへばや物語」
この話の何がスゴイって、その設定。 まずその、物語の核となる設定を紹介しましょう。 ある平安貴族の子ども二人、兄と妹。その二人は、兄はおっとりとした女気質、妹は活発な男気質をしており、そして二人は共に互いに劣らぬ、
美男美女だった。
そこで、二人の父親は思います。 「この二人の性別が逆だったらなぁ・・。」 そこまで普通にあることだと思いますが、このぶっ飛んだ父親は、
本当に二人を取り替えちゃうんですね。
俺は、この話を初めて知った時思いました。 全くもって間違ってますが、思っちゃいました。
何そのエロゲ!w
だって、可愛い男の子と、格好良い女の子がいて、
二人の立場を入れ替えちゃうんですよ?
可愛い男の子→可愛い女の子 格好良い女の子→格好良い男の子
ですよ!?
もう一度言う、
何そのエロゲw
発想が本当に凄すぎる。現代のエロゲに作品に見られる発想が、
既に平安時代に成立していたなんて。
やっぱ凄いぜ日本人!
しかし、この設定は序の口です。 もっとおもしろくなるのは二人が成長してから。 二人はそれぞれ自分の性別を取り替えたまま成長し、 兄は「姫君」として後宮に出仕します。 妹は「若君」として宮廷に出仕、出世街道を驀進し、しかも、結婚。
しかし二人は当然ですが、自分たちの置かれた境遇を悩みはじめます。 そして、二人の状況を変化させる事態が発生!
そのキーパーソンとなるのが、宰相中将という人物。
とにかくこの宰相中将が、かなりの女好きでして。 彼は若君の妻、つまり、妹の妻(四の君)に惚れていました。 しかし、先にも述べましたが、四の君は男姿の妹と結婚します。 さあ、悔しがる中将。ま、どうにもなりませんがね。 しかし、ここで凄いのが中将。ある日、若君(妹)の家を訪ねた際に、妹が不在だったのを良いことに、かつて恋していた四の君と
やってしまいます。
しかもその結果、
妊娠させてしまうし。
中将、なんて奴なんだ、君は。 中将の暴走はまだ止まりません。 彼は若君(妹)が女だと知ると、なんと、
それをネタに言い寄り、
若君(妹)ともやってしまいます。
しかも、また妊娠させるし。
まさに百発百中です。
さて、中将の百発百中のガンマンぶりにより形成されたこの奇妙な、危うい関係、 傍からみれば、どう考えたって上手くいくはずないし、破局すると思いますよね? しかし中将は、
四の君、若君(妹)、どちらとも、
上手くやっていけると思っていました。
駄目です皆さん、こいつ、
マジで頭弱すぎです。
中将君、君の思考は
どんだけポジティブシンキングなんだ。
その後、中将の望んだ展開には当然ならず、 若君(妹)は姿を中将との子どもを置いて姿を消します。すると中将は、
「この子を世話していた彼女はどうして居なくなってしまったのか」 「命も終わってしまいそうな宿命だ」 と、深い悲しみに暮れます。 中将にあえて言おう、
全部君のせいだから。
さて一方この間に、姫君として過ごしていた兄が妹を守るために、密かに妹と入れ替わり、若君となります。こうして二人は互いの立場を本来あるべき姿へと戻すわけです。
若君となって出仕する兄に、驚いたのは中将。 愛しの彼女が帰ってきた!!!そう思って若君を会いにいくと、彼女はそっけない態度。 しかもよく見てみると、
彼女のアゴにはヒゲが!
中将は大混乱です。
「え、ヒゲ生えてるし!!
なんで?いつ、本当の男になっちゃったの!?」
結局、中将は二人の立場の入れ替えに気付くことなく、泣く泣く彼女のことを諦めたのでした。その後、二人の入れ替えは誰にも気付かれず、兄は関白、妹は中宮(天皇の后)にまで出世し、
物語はハッピーエンドで幕を閉じるのです。 めでたし、めでたし。
いや〜、本当に、遥か平安の時代において既にこれだけの物語を考えていた日本人の創造力は凄いです。さらにその創造力には根本の所で、
現代にも脈々と受け継がれている
エロゲ的感性が存在するんですね。(違ッ)
長々とくっちゃべって来ましたが、以上です・・。
注・今回取り上げた「とりかへばや物語」ですが、俺自身も全編を通して読んだわけではなく、河合の記述模試に出題された部分を読んだのと、あらすじを調べた程度ですので、間違ってる可能性が多分にありますので、あまり鵜呑みにしないでください。 テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学
|